日時 |
2015年8月30日(日) 午前9時00分から11時20分
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集合場所 | 旧奈良上自治会館 |
参加人員 | 約11名 |
講師 | 松香光夫先生(玉川大学元教授) |
天気 | 小雨 |
フィールド | はらっぱ広場 |
配付資料 | 昆虫網各目の系統と形態の概念図 |
ミツバチは社会性を持つ昆虫といわれますが他にはいるのですか? | |
社会性の意味は、分業をするということです。ミツバチは、ひとつの巣のなかに、女王バチ、オスバチ、働きバチなどの分業形態を持っています。 一部のハチとアリの他、シロアリも社会性昆虫です。 最近、アブラムシの仲間にも兵隊アブラムシという分業を持っている種類がいることがわかり、社会性昆虫に分類する人もいます。 |
虫を食用にするという話を聞いたのですが | |
動物性タンパクとして虫を食べる地域は世界中にあります。 イナゴやハチノコなどはこの辺りでも食べることがあると思います。長野県では黒スズメバチやザザムシは高級食材のようです。 |
研究で海外に行かれることはありますか? | |
アジア養蜂協会の用事で、ベトナムやインドネシア、ネパールなどに行きました。(生態系保全のため)外来種を持ち込まずに養蜂を行う方法をよく議論しました。
日本の場合、外国産ミツバチは越冬ができずに死んでしまうのであまり問題になりませんが、外国の場合だと繁殖して生態系に影響を及ぼすこともあるのです。例えばオーストラリアでは元々ミツバチはいなかったのですが、今は野性化しています。 |
温暖化などの気候変動は、ミツバチにも影響を与えているのでしょうか? | |
まずわかっていただきたいのは、ミツバチは家畜であるということです。ミツバチを増したり、養蜂地を移動したりするのは、人間の手でコントロールされています。ミツバチ自身が変化を起すというより、人間が変化に対応する動きをしているわけです。 |
昆虫によっては、この植物の葉っぱしか食べない、という種類がいますが、温暖化によって植生が変わると絶滅してしまうのでしょうか?食べ物の選択肢を広げて対応する、というようなことはないのですか?。 |
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:なかには、そういう対応を行い生き延びる種もいると思います。チョウの仲間には、この食べ物しか食べない、という偏食種がいますね。日本の国蝶であるオオムラサキはこの近辺にも生息していますが、幼虫はこどもの国のなかに生えているエノキしか食べないのだそうです。不思議ですね。 |
昆虫ではない節足動物、クモやムカデ、サソリなどは、昆虫の進化系統とは根本から別モノなのでしょうか? | |
はい。別物です。昆虫とは先祖が違います。 昆虫は、未発見のものも含めると地球上に100万種ぐらいいると言われていますが、海に住んでいる種類は少ないのです。カニやエビ、フナムシやグソクムシなど、海は昆虫ではない節足動物の方が優勢のようです。 |
11:20ごろ、観察会を終了いたしました。
(了)