昆虫観察会の報告


日時
2013年8月24日(日) 午前9時00分から11時10分
集合場所 奈良上自治会館
参加人員 約20名
講師 松香光夫先生(玉川大学元教授)
司会・進行 鎮目さん(奈良川源流域を守る会)
フィールド はらっぱ広場
配付資料 昆虫網各目の系統と形態の概念図(数参照)



観察会スタート

「ミツバチ先生」でテレビやラジオでおなじみの松香先生から、自己紹介のあと、上記配付資料を使って昆虫の分類に関するお話がありました。

_松香先生の自己紹介
・玉川大学で教鞭を取っていた。
・ミツバチ、ロイヤルゼリーが専門。
・奈良町5丁目で、昨年からミツバチを飼っている。松香ハニーというブランド名で少量ながら販売もしている。

_配付資料の説明
・昆虫の系統樹。26分類。

_この辺にはどんな虫がいるんだろう?
・松香先生から「みなさん、最近どんな虫を見掛けましたか?」
・集まったみなさんから「カブトムシ」「セミ」「タマムシ」「チョウ」「ミツバチ」「トンボ」etcの声が上がる。
・松香先生「ホタルが見れるそうですが。」
・(源流域守る会会員から説明)「数は多くありませんがヘイケホタルを見ることができます。源流域守る会では4年ほど前から調査を行っています。


フィールドでの活動

天気予報は雨でしたが、観察中は運良く雨は降りませんでした。

大人も子どもも楽しく草むらのなかをとびまわり、多くの虫たちにあうことが出来ました。

その虫たちは、このサイトの最後にお見せします。

自治会館にもどり、観察した昆虫の説明が標本を回覧しながら行われました。

●参加者から松香先生に質問

スズメバチに刺されるとどのぐらい危険ですか?
オオスズメバチはハチ類では世界で一番大きいそうです。毒も強力で、毎年20人ぐらいがスズメバチに刺されて死んでいます。スズメバチは土中に巣を作るため、林業の方が下草刈り作業中に知らずに巣を壊してしまい襲われる事故が多いと聞きます。スズメバチに刺されると急激が血圧低下が起りこれが危険らしいのですが、この事態に備えて、林業従事者は昇圧剤であるアドレナリン注射を携帯しているようです。

ハチに襲われた時、じっとしていると刺されないの?
振り払うよりはじっとしていた方がよいようですが、じっとしていれば安 全というわけではないようです。

ミツバチはどこでも飼えるのですか?
飼えるみたいです。ただ寒い時は活動しませんし、あまり暖かいとハチミツを蓄えないので、ほどほどの温度のところで飼うのがよいようです。

ジャコウアゲハを見かけました。ジャコウアゲハの幼虫はウマノスズクサしか食べないと聞きました。ウマノスズクサってどこにでもある草なのでしょうか?
あまりめずらしいものではないと思います。

世界中でミツバチがいなくなる事件が起きていると聞きます。
アメリカ カルフォルニアのアーモンド栽培では受粉にミツバチ(セイヨウミツバチ)を使っています。このミツバチが巣に帰らずにどこかに飛んでいってしまう、という現象が近年沢山報告されています。原因はいまだわかっておりませんが、アメリカという土地にもともといなかったセイヨウミツバチに、もともと生えていなかったアーモンドを無理矢理受粉させ続けた弊害がでているのでは、という意見があります。この話とは別に世界中で、ミツバチの数が増えなくなる、という問題が起っているそうです。これは農薬が原 因ではないかと言われていますが、詳しいことはやはりわかっていないそうです。


(了)