=「昆虫観察会」の報告=


1.日時=平成18年9月9日(土)午前10時から12時頃
2.集合場所=奈良上自治会館
3.参加人員=約60名
4.講師=松香光夫先生(玉川大学農学部教授)
 アシスタント=玉川大学大学院農学研究科、宮川真理子さん
5.司会・進行=山田美那子さん
6.天候=晴れ
7.フィールド=はらっぱ広場


◎当日、会場内で、会員の高橋さんが2年かかって孵化に成功した貴重なスズムシ推定100匹が、透明な飼育器の中で、リーン、リーン、リーンと羽をふるわせ、合唱していたので、早くきた子供たちは、飼育器の周りに集まって、ここ奈良川源流 域でも見られなくなったスズムシに目を輝かせていました。

10時、司会の山田さんから講師の松香光夫先生とアシスタントの宮川さんの紹介があり、その後、簡単にスズムシの紹介をし、飼ってみたい子供たちに観察会のあとであげる約束をしてから、松香先生の話が始まりました。

松香先生と宮川さん

まずは、事前に配布していたアンケート用紙を使って、昆虫をいろいろな特徴で見分けよう、ということで、子供たちに知っている昆虫の名前を言ってもらいました。
まず、名前があがったのが、ファーブル昆虫記に出てきたというオウシュウオオヒョウタンゴミムシ(よく聞きとれませんでしたが、たぶん)、フンコロガシ、そのあと、やはり、コーカサスオオカブト、ヘラクレスオオカブトなど、東南アジア、中南米産の人気の大型昆虫の名前があがり、エサは昆虫ゼリーという答えに先生も少し驚いた様子でした。

講義する松香先生

それから、谷戸にもいるマツムシ、コクワガタ、クマバチ、カラスアゲハ、テントウムシなど名前もあがったので一安心。昆虫標本などを見ながら、特徴によって分類できることが、わかりやすく説明されました。そのほか新しく発見された昆虫や、進化の研究に役立ってきたショウジョウバエなどの興味深い話がありました。

はらっぱ広場1

10時50分、いよいよ虫かご、捕虫網をもって、はらっぱ広場へ。いつものことですが、子供たちがトンボや蝶、バッタを夢中になって追いかけ、はらっぱを駆け回っているのを見ているのは楽しいものです。父兄の方たちの和やかな笑い声も聞こえてきました。子供たちは捕った虫を松香先生や宮川さんのところまでもっていき、名前を教えてもらっていましたが、「珍しい蝶をとったね」などとほめられると、もう得意満面でした。

はらっぱ広場2

みんなの虫かごに何匹かの昆虫が見られるようになったころ、自治会館に戻り、約束のスズムシを4匹ずつ(オス、メス2匹ずつ)配りました。当分家の中で鳴き声が楽しめ、うまくいけば来年の6月ぐらいには、卵からふ化することでしょう。大事に世話をしてください。
はらっぱ広場3

帰りに、虫かごの虫を、どうせ死んでしまうから、はらっぱに放してやるんだ、という子供もいて、虫への興味をもつと同時に、すでに命の大切さも学んでいました。