1.日時=平成18年4月1日(土)午前8時から12時頃
2.集合場所=奈良上自治会館
3.参加人員=約30名:ゲスト玉川大学生物自然研究部鳥班の須藤さん
4.講師=仲俣申喜男先生(日本野鳥の会:写真参考)
5.司会・進行=山田美那子さん
6.天候=晴れ
7.フィールド=はらっぱ広場、土橋谷戸、里山公園、本山池、玉川学園、野川邸
◎山田さんから講師とゲストの紹介があり、そのあと会長からこの谷戸の市街化調整区域に特養老人ホーム建設に伴う大型土地造成工事が計画され、又その為の道路拡幅工事が開始されているが、谷戸・里山の生態系に極度の負荷をかける自然破壊になると共に、このようなバードウォッチングやお花見などを通じて老若男女が楽しく自然とふれあう機会がなくなることに繋がるので反対する意向を表明されました。その後、中俣先生から次のような説明がありました。
◎仲俣先生
「先ほど山田さんから、オオタカが来ている影響で小鳥が少なくなっているのでは?との話がありましたが、局地的かもしれませんが今年は冬鳥が少なかったようです。日本野鳥の会の報告では、神奈川県全体で減少している、特にツグミが減っているとのことです。わが家でも今年は一羽ぐらいしかしか来ていませんね。ツグミの餌を捕る習性は面白く、地面にじっとしていて、餌を見つけると地面をタッタッタと走り、止まったところで地面を掘ってミミズを捕って食べていましたね」
「カシラダカは今年は来ませんね。ジョウビタキは声はすれども姿は見えませんね」
「渡り鳥というのは、まえにいた場所に来ます。それが来なくなったというのは、その場所が気にくわなくなったか、繁殖を行っているシベリアの環境が悪化したかですね」
「ホオジロは渡り鳥ではありませんが、今年は少ないですね。ウグイス、メジロ、シジュウカラ、エナガなどのいつもいる鳥はいますね」
「ウグイスの初鳴き、これを初音(はつね)といいますが、この辺では、今年は2月27日、昨年は3月9日でした。今年は寒かったからでしょうか、寒いと初音は早いようですね」
「皆さんのお手元でごらんになっていただいているのは、わが家の庭、ヒイラギモクセイで見つけたメジロの巣です」
「小鳥にとって一番恐ろしいのは、カラスです。カラスは小鳥の巣を見つけると、ヒナや卵を食べてしまうからです。昔は、人間が一番恐ろしかったのですが、今は大事にしてくれるので、ヒヨドリも手の届くところに巣を作ります。また、カラスは人に近づかないので、小鳥は人のそばに巣を作るのかもしれません」
「そのように、鳥は頭が良いですね。先日、カラスが犬小屋をすべり台にして遊んでいるのを見ました。では、おしゃべりはこれくらいにして、表に出ましょう。あまり、おしゃべりをして鳥の声を聞き漏らさないように」
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◎はらっぱ広場周辺・・・上空にオオタカが舞っていました。そのほか、オナガ(姿はきれいですが、ギャー、ギャーと鳴きます)、ムクドリ、ツグミ(ほっぺが白い)、ハクセキレイ(1年中いますが夏と冬とでは色が違います)、キジバト(枝を運んでいました。一年中子育てをしています。キジバトはふだんはホー、ホー、ホホーと鳴きますが、繁殖行動の時はプツン、プツンと鳴きます)、シジュウカラ、それにウグイスの声
◎土橋谷戸・・・2羽のハクセキレイ(うち一羽は若鳥)
◎玉川学園の体育館・・・チョウゲンボウ(雌)
◎里山公園・・・コジュケイの声
◎本山池・・・カワウ
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その後、玉川学園の桜を楽しんだ後、野川邸の庭先を借りて大島桜の下で宴会を挙行しました。
以上